第2章 後輩の彼女 -瀬見英太-
瀬見 side
待ちに待ったクリスマス
俺は気合い入りまくりで待ち合わせの30分前に着いてしまった
『瀬見さん!』
そう名前を呼び駆け寄ってくる俺の好きな人はいつにも増して綺麗だった
普段は1つに縛っている髪を下ろし、普段とは違う冬らしいメイクをほどこした音羽ちゃんはキラキラに彩られたクリスマスの街並みなんて比にならないくらい綺麗だった
素直な想いを伝えると白い肌が真っ赤に染る
かわいすぎて心臓もたないかもしれないなんて考えながらイルミネーションを見に歩き出す
しばらく歩いていると、音羽ちゃんから恋人繋ぎをしてきた
俺が音羽ちゃんの頭を撫でたり抱きしめたりはあったけど手を繋いだことは無かったし音羽ちゃんからなにかされたこともなかったからさすがに嬉しすぎて横目で音羽ちゃんを見たら恥ずかしそうに俯いていた
それがあまりにもかわいいから俺は照れ隠しにテキトーな話を振って誤魔化した
そしてイルミネーションまで着いたところで俺は音羽ちゃんと近くのベンチに腰かけた
瀬見「イルミネーション綺麗だね」
『だね〜すごい綺麗』
瀬見「はい、音羽ちゃん、メリークリスマス」
『わ!やった〜嬉しい!じゃあ私からも!メリークリスマス瀬見さん』
瀬見「おっきい荷物だと思ったら俺へのプレゼントだったのか!ありがとな」
『いえいえ、開けちゃっていいよ?』
瀬見「…これ俺が好きなブランドの新作じゃん」
『迷ったんだけど、スニーカーなら履いてる間私の事考えてくれるかな〜なんて』
瀬見「え…」
『…瀬見さん、私、瀬見さんのことが…好き、です!』
瀬見「うっそ…」
嘘だろ
俺といる時いつも笑顔になってくれてるなとか音羽ちゃんからも連絡くれるようになったなとか思ったことあるしさっき手繋いできてくれた時もしかしてなんて思ったけど
瀬見「まじ、?」
『大まじ』
瀬見「…俺からのプレゼント、開けてくれる?」
『?うん』