第2章 後輩の彼女 -瀬見英太-
音羽 side
瀬見「音羽ちゃん…」
『せ、瀬見さん!?』
突然入ってきた瀬見さんに困惑するけど、2度も泣き顔を見られたとはいえ恥ずかしくて顔を背ける
ぽんぽん
『!?』
瀬見「偉かったな」
『っ…』
瀬見さんに頭を撫でられながら偉かったななんて言われたらさっき引っ込めた涙がまた込み上げてくる
『うぅ…』
瀬見さんは頭を撫でる手を背中に移動させ、背中を摩ってくれる
瀬見さんの手はなんだかとても落ち着く
朝のHRの開始を告げるチャイムが鳴り響く頃には落ち着いてきた
『…!?瀬見さん遅刻になっちゃう』
瀬見「あぁ、そーゆー日もあるんじゃね?」
『いや、すみません私なら大丈夫なので早く行ってくだs』
瀬見「俺が音羽ちゃんのそばにいたいだけだから」
『え、?』
それって…
瀬見「こんな時に言うことじゃないかもしれないけど、俺は音羽ちゃんのこと好きだから、好きな人が辛い思いしてるのにほっとけるわけないでしょ?」
『…』
さすがに困惑してしまう
瀬見「ごめん、困らせるつもりはなかったけど、こんな時に言われたら無理もないよな…直ぐに返事欲しいとかじゃないしなんなら返事なくてもいいけど、今は音羽ちゃんのそばにいさせて欲しい」
そんなこと言われたら、瀬見さんに甘えたくなってしまう
『…』
私は思わず瀬見さんに抱きつく
『…今だけ、こうしててもいいですか、?』
瀬見「音羽ちゃんの気が済むまで…」