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風神の神子  【原作沿い マルコ夢】

第2章 航海士ナミ


「即死だ!俺に歯向かうからこうなる!
よしリッチー、ロロノア・ゾロを探しに行こう。奴を殺して名を上げるんだ」

ルフィとララは民家に吹っ飛ばされた。

民家は半壊し、二人の身体は突き抜けて裏の通りまで飛ばされてしまったようだ。 

普通の人間ならば無事ではない。

だが、ルフィはゴム人間だ。

なんてことないだろう。

彼は巻き込まれたララを咄嗟に腕を伸ばして自分の胸元に抱えた。

抱きしめるように。

おかげで彼女には傷一つない。

「あー…びっくりした。
大丈夫か、ララ」
「…ん…ありがと」

ルフィの腕の中でララは身体を起こした。

子供だと思っていた彼の逞しい身体に少し驚きながら。

「しかし結構飛ばされたなァ」
「でもこれで自由だよ」
「ああ!窮屈な檻からやっと出られた!
よォし、これからあいつら全員ぶっ飛ばして泥棒ナミに航海士になってもらうぞ!!」
「おおー!」

ルフィは立ち上がって意気込んだ。

反撃開始だ。

ルフィとララは裏通りから出るために肩を並べて歩き出す。

「あれ、そういやシャルは?」
「ゾロんとこ。
怪我人だから一応ね」
「そうか」

話しながらも二人の足は止まらない。

住宅と住宅の隙間を縫ってルフィとララは表通りに出た。

そこにはモージはいない。

半壊した民家が残されただけだった。

そこへ……

「うおぉっ!!」
「ん?」
「あ、町長さん!」
「なんで生きとるんじゃ!ぬしら!!」
「なんで生きてるのよ、あんたたち!!」
「なんでって言われても…」

民家の物陰に隠れて一部始終を見ていたナミとブードルが化け物を見るような目で二人を見た。

この視線をララはよく知っている。

白ひげの船でも感じたことのある視線。

化け物じみた彼女の能力に気味悪がって白ひげの船員達はララに近づこうとしない。

その度に彼等はマルコや隊長たちに喝を入れられていたが。

皆んなが皆んな彼女を受け入れているわけではなかった。

ナミとブードルの反応がララの脳裏にそれを思いださせる。



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