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風神の神子  【原作沿い マルコ夢】

第2章 航海士ナミ


「ここです!この屋上に船長はいます!」
「騒がしいな…」
「だね…」

ドリンカー・パブ。

そう看板が掲げられた酒場に案内された。

道中、住宅街の一棟が砲弾によって木っ端微塵になる。

どうやらバギーという男は攻撃的な人間らしい。

それが一目でわかった。

賑やかな声がする酒場の屋上へゾロとララは足を踏み入れる。

そこには何故か檻に捕まっているルフィ。

砲台が彼に向けられていて砲弾に火が点火されている。

ナミが素手でその火を消し止めようとしていた。

ジュウウウ、と皮膚が焼ける音をさせて。

「あつ…っ…!」
「……!?…お前……!!
後ろ!!」

ナミが必死で火を消し止めてるその背後。

手下数名が彼女に襲いかかる。

ルフィは檻に閉じ込められいて、助けられない。

絶対絶命だ。

「女一人に何人がかりだ」
「ほんと。最低」
「!!」

タイミングよく、ゾロは鞘に収まったままの刀でナミの背後に襲いかかる手下達を止めた。

そしてララが彼等を足蹴にして転ばせる。

息の合った行動だ。

「ゾロォ!!ララ!!」
「ゾロ!?」
「怪我は?」
「え…ええ。平気…」
「やー、よかった!よくここがわかったなァ!!早くこっから出してくれ!!」
「お前なァ、何遊んでんだルフィ…!」
「探したんだからね!」
「鳥に連れてかれて見つけてみりゃ、今度は檻の中か。
このアホ!」

二人が現れたことによってルフィは安心したような笑みを浮かべる。

彼の呼んだゾロの名で海賊達がざわついているのも気づかずに。

イーストブルーでは彼の名を知らない者の方が少ないらしい。

「お、おい…あいつ…ゾ…ゾロって言ってなかったか?」
「〝海賊狩りのゾロ〟か!?なんで泥棒と喋ってんだ…!?」
「あいつの言ってた仲間って…。
〝海賊狩りのゾロ〟の事…!?どうなってんの…!?」
「貴様、海賊狩りのゾロに違ェねェな。俺の首でも取りにきたか?」
「いや…興味ねェな。俺はやめたんだ。海賊狩りは…」
「……ほぉ、そうか。そりゃ、残念だ。


……ん?」
「?」

ゾロの元に近寄るバギーという男。

丸く赤い鼻のピエロのような風貌のその彼がバギー海賊団の船長のなのだろう。

ララはバギーの顔をマジマジ、と物珍しそうに見つめている。



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