第2章 航海士ナミ
「私の場合、短剣かな?刀は向かなかったの」
「………」
「前に乗ってた船で教えてくれた人がいるんだ。二刀流の人だったんだけど…」
「知ってるやつか?」
「多分ね。あの人、強いから」
そう話すララの表情は昔を懐かしむように優しげだった。
彼女の剣の師匠と呼べる男は白ひげ海賊団、五番隊隊長花剣のビスタだ。
剣士ならば誰もが知っている大剣豪。
おそらくゾロも知っているだろう。
だが、その名を彼女の口から言うことはない。
これ以上何も聞くな、と雰囲気が物語っている。
「そういえばあの猫はどこ行った?」
「だからシャルだって。
近くの島に食料ないか、見にいってるの。またルフィがうるさいから…」
「ああ…」
ゾロは納得した。
ルフィに会えたとしても彼は腹を空かせているだろう。
ここ数日、ロクなものを食べていない。
船長らしくはないが彼は一応、船長だ。
死なれては困る。
「着きやした!ゾロの旦那、ララの姉貴!」
二人が話しているうちに船はようやく、島にたどり着いた。
住宅街が立ち並ぶ港町。
目立った特徴はないが、綺麗な街並みが広がっている。
「なんだ、がらんとした町だな…。
人けがねェじゃねェか」
「ほんと。誰もいないね」
「実はこの町、我々バギー一味が襲撃中でして…」
「どうする?バギー船長になんて言えば…手ぶらだぜ?俺達」
「そりゃ、あった事をそのまま話すしかねェだろ!!どうせ、あの女は海の彼方だ」
「とりあえず行こっか」
「ああ。バギーってのに会わせてくれ。ルフィの情報が聞きてェ」
「知ってるといいけど…」
まだ彼等は知らない。
ルフィがこの町にいることを。
ララとゾロは道化のバギーの元に急いだ。
手下三人が二人を導く。