第1章 出会い
普通高校に進学したものの、見えるものは見えるままのため、ドキドキすることがある。急に現れる呪霊にビクッとしまうことで友だちを驚かせたり、声が出そうになることもある。
どーゆーわけか、学校にたくさんいるということを傑さんに相談すると、学校や病院などは集まりやすいとのこと。
けれど私に寄ってきたり攻撃してくることはない。
恐らくお守りを持っているからだと思う。
学校生活にも慣れ、部活も楽しくなってきた。
今まで人前で思いっきり歌ったことなどなかったけど、もっと声出してと注意され、ちゃんと背筋を伸ばして歌うと
シーーーン…
となってしまった。
下手すぎて引かれた?
と思ったら、どこで教わったの?だったりびっくりした!と言われたり、すごく褒められた。こんなこと初めてでどうしていいのかわからない。
先輩たちもいい人ばっかりだった。
バイトでも重宝された。お店のピアノを弾かせてもらったり、お客様に楽譜を選んであげたり。空いた時間にはピアノ以外の楽器を覚えたりして充実していた。
そんなある日、バイト先に傑さんが来てくれた!
おともだちと一緒に。
傑「やぁ、近くだったから寄ってみた。どうだい?新しい生活には慣れた?」
『傑さん!来てくれたんですか?』
嬉しさが込み上げ、小走りで近づこうとした。
傑さんの後ろにいるお友達の1人と目が合った瞬間、何もかもがスローモーションに感じた。
あまりにも綺麗な人だったから。
こんなに綺麗な空色の目、初めて見た。
『…すごく綺麗…』
と口からこぼれ落ちていた。
それを聞いた綺麗な人は、目を見開いていた。