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真珠の涙

第1章 出会い


新しい制服に身を包み、心機一転遠くの高校に通うことになった。今までの知り合いは恐らくいないと思う。

バイトか部活もやってみたい。
友だちとおしゃべりを楽しみたい。
期待に胸を弾ませる。

都会の学校だからか、髪の色や肌の色も様々だし、カラコンをつけている子もいて私なんて目立たない!よかった!

掲示板に書いてあるクラスへ移動すると、

「風海?」

と声をかけられる。
知っている人がいないと思っていただけに、すごく驚いて振り返った。

『陸くん?』

唯一私の眼が綺麗だと言ってくれた男の子。
同じ高校だったんだ…。
けど、今までのことを知っている人と同じだと思っていなかったから、なんだか気まずい。

陸「クラス同じだなっ!よろしく!」
と明るく笑いながら、男子の輪へ入って行った。






何人かの女の子達と話したけど、人付き合いがよくわからなくて難しい。今までずっと1人だったから、自由に過ごしていただけに、友だちに合わせたりとかが難しい。でもお友だちと呼べる子がいることが嬉しいので、頑張ってみることにした。


放課後、音楽室から歌声が聞こえたので行ってみると、合唱部が練習をしていた。とても美しい響きに感動して、入部を決めた。
普段はあまり練習がないようなので、バイトも始めることにした。
同じクラスの子がファーストフード店やファミレス、カフェでバイトをするというので見学させてもらう。何せ私はどこにも行ったことがなかったから。そのことを話すと、みんなで行こう!となり、購入の仕方やメニューの見方を教えてくれた。

すっごく友だちっぽい!!
嬉しい!私、今青春してる!!

と嬉しくなった。不慣れな飲食店よりは比較的忙しくない場所がいいんじゃないかという結論になり、楽器屋さんでバイトすることになった。楽器はよくわからないけど、音楽は割と好きだし、ピアノは弾ける。

毎日がキラキラと充実していた。
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