第15章 すれ違い
2人でお風呂に入った。
しばらくぶりだから離れたくないと言ってくれた傑さんに甘えて、全部やってもらったけど、恥ずかしくないわけじゃない。むしろ久しぶりだし恥ずかしかったけど、私のメンタルもボロボロだからありがたかった。
服を脱ぐ前の、抱きしめられた瞬間から傑さんのモノが反応してるのがわかってたけど、脱ぐ時に“生理現象だから”と言われてちょっと複雑だった。
期待していたわけではないけど…いや、期待していた。
私だから反応したと言って欲しかった。悟さんはそうじゃないのかな?私以外の、さっきの女の人とどこまでしたんだろう…モヤモヤが晴れないけれど、今は傑さんに甘えてしまおう。
何も考えられないくらいドロドロに溶けてしまいたい。
傑さんに寄りかかる体勢で湯船に浸かっていたので、振り返って
『傑さん、キス…したい、です』
久しぶりに会ったから、緊張してたどたどしい言い方になってしまった。恥ずかしくて俯くと、ぐいっと顎を上げられ、目線を合わせられる。
傑「可愛いおねだりをありがとう。」
そう言って優しく何度も角度を変えてキスしてくれた。
抱きしめられながら、幸せに浸って頭がぼーっとする。
傑「悟にはお仕置きが必要だ。風海をこんなに泣かせて…私は役得だったけどね笑 悟の目の前では、いつも以上に恋人らしく過ごそう。嫉妬に狂うだろうけど、風海を悲しませた罰だ。」
2人で作戦を立てていたずらっ子のように笑う傑さんが珍しくて楽しかった。
お風呂を出てから、七海くんや灰原くんにも協力を仰ぎ、とにかく悟さんと2人きりにならないように根回しをした。
そもそも2人になってもならなくても変わらないようなスキンシップを求めるような悟さんだけど、効果はあるのだろうか?
そして、私は求められなくなったら反応に困る。近くに傑さんがいてくれるけど、やっぱり悲しいと思うしヘコむとは思う。
そんな私の気持ちに配慮してくれたのか、ドライヤーで髪を乾かしたりするのも全部傑さんがしてくれた。
ベッドで甘く溺れそうなキスをされ、とろけそうだった。
ちゅっ…くちゅ…
耳を抑えられて音がよく聞こえて恥ずかしい。
1週間ぶりのキスに酔いしれた。