第14章 長期任務
夕食もみんなで摂った。
私は生トマトが苦手だ。ケチャップとかトマトソースは好きだけど、トマトは受け付けない。
それを知っている1年生2人は、おしゃべりしながら楽しい食事をしている最中に、私のサラダに入っているトマトを勝手に取り、自分の皿に入れる。
歌「待って。アンタたち、これが普通なの?」
『ん?普通って?』
歌「だから、声もかけずにトマト取ったじゃない」
灰「あぁ!風海はトマトが苦手なんです!だから自分たちが食べます!」
歌「…なんか…うん。たしかに風海は可愛いよ?でも甘やかしすぎよ!私が甘やかしてあげたいのに!!」
灰「何言ってるんですか!夏油さんと五条さんがいないからこそ、自分たちに甘えて欲しいんですよ!」
え?なんのバトル?
私、自分では割としっかりしてると思ってるんだけど…甘えんぼなのはわかってるけどさ。それは傑さんにだけであって、悟さんは私が甘やかしてると思うんだけど…みんなには違うように見えてた?
ちょっとモヤモヤしながらも食事を終えて、部屋に戻る。七海くんと待ち合わせをして、傑さんに電話をした。
『もしもし、傑さん?今大丈夫ですか?』
傑「風海。君から電話をくれるなんて嬉しいよ!」
『今日の任務、全然呪霊がいなくて…』
傑「よかったじゃないか!!じゃあ怪我はないということだね?いやぁ〜よかった!」
この反応!絶対傑さんじゃん!
『いや、そうじゃなくて!』
傑「なにかあったの?」
『おかしいと思ったんですよ!弱い呪霊しか私たちのチームの方にこないし…もうとぼけてもダメですからね!!』
傑「危険なのは呪霊だけじゃないからね?気をつけるんだよ?
じゃあおやすみ♡愛してるよ♡」
あっ!切れちゃった…もう!
『七海くん、傑さんだった。途中で電話切られちゃったから、やめてって言えなかったよ…』
七「やはりそうでしたか…そんな暇ないほど忙しいのに、わざわざこんな秘境まで来るなんて、愛されていますね。」
そう言われて顔が赤くなる。
愛されてるんだろうか?
『どうかな?でも私たちは任務のために来てるから…』
七「風海が怪我をしなければ、それでいいのでは?
高専内に風海を狙うやつがいれば、絶好のチャンスです。特級のお2人はいない、助けを求めるにも時間がかかる。」