• テキストサイズ

真珠の涙

第13章 春



目が覚めると身体の熱さとだるさを感じた。
風邪ひいたかな…

ふと隣を見ると、いつものように傑さんが肘をついてこちらを見ている。

傑「おはよう♡風海、具合悪い?」

『ん…。ちょっと身体が熱い気が…こほっ…』

傑「やっぱり…昨日寝る前に少し熱いと思ったんだ。今日はゆっくり休むんだよ?」

おでこをくっつけて話をしてくれる。
余計に熱上がっちゃうよ…

傑「一度、昼に様子を見にくるから。部屋から出ないようにね?
ほら、悟。遅刻するから起きないと。」

頼りになる彼氏…なんだろうな。
素敵すぎて他人事のように感じる。
私にはもったいない。

悟さんは、だりぃ、風海と一緒に休む〜と言いながら引きずられて行った。


2人がいないと、部屋が広すぎて寂しい。
慣れるものなんだろうか。

風邪薬を飲んで再び横になる。

暇だな…
とりあえず寝て治すしかない。

眠れないな…

そんな風に思っていると、硝子さんからメールがきた。
“体調どう?薬飲んで寝てなさい!このクズどもを止められるのは風海しかいないんだから”
と、2人が喧嘩をしている写真が送られてきた。

写真を見て安心した。
2人とも元気そう。一緒に過ごしていたから、うつってたら大変だった。

安心したら眠気が襲ってくる。
おそらく薬も効いてきた頃なんだと思う。

少し寝よう…
































目が覚めると夕方だった。
テーブルの上にはお粥とメモ置いてあって、“起きたら連絡して”と書かれていた。この綺麗な字は傑さんの字。悟さんもちゃんと書けるのに、いつも走り書きだから、そっちの方が見慣れてしまった。
任務中だと迷惑がかかるのでメールをした。

“今起きました。お粥ありがとうございます!”

するとすぐに電話がかかってきた。

傑「どう?体調は?」

『はい!寝たらよくなりました!熱も今は微熱くらいです!』

傑「よかった。今日は任務が早く終わりそうだから、部屋に行くね?それまではちゃんと寝ておくんだよ?何か必要なものはあるかい?」

本当に素敵すぎるな、傑さんは。

『はい!待っています!』

傑さんのお粥を温め直して食べると、とても美味しいし心も体も温かくなった。
/ 393ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp