第13章 春
五条side
傑「何を貸してほしいんだ?貸せるものとそうじゃないものがあるからね、ハッキリ言えよ」
いやぁ…なんだよ、この圧。
俺は早く戻って風海としてぇのに。
悟「…ゴム貸せよ」
傑「それが人にものを頼む態度かい?」
うぜー。なんだコイツ。
顔は笑ってんのに、こめかみに血管浮いてんぞ?!
なんで風海はこんなやつが好きなんだよ。
けど今は…とにかく…風海としてぇ!!
この前髪野郎に頭を下げてでも!
悟「…ゴムを貸してください。」
傑「はい、どうぞ?」
ちげぇ!!
これはお前が髪を結んでたやつだろうが!
悟「おい傑てめぇ!ふざけやがって!」
傑「ふざけているのは悟だろ。私の風海なんだ。抱いてほしくないのは当然だろ。準備不足ならやるべきではないんじゃないか?」
悟「そんなのわかってるから、この俺が頭下げてんだろうが!」
傑「君が頭を下げるのに、どれくらいの価値があるんだ?」
すげー腹立つけど、結局俺が折れてやって2人で部屋に行くことになった。風海がシーツに包まって恥じらいながら待っていると思ったら、先ほどの熱が戻ってくる。
まだ想像しただけなのに勃った。
中学生かよ、俺の下半身。
ドアを開けると、すやすやと眠っている可愛い風海。
悟「くそっ!傑のせいで寝ちまっただろうが!」
傑「起こすなよ?せっかく寝てるんだから。
へぇ…部屋、広くなったね。ベッドもシングルが2台か…」
そう言いながら風海の寝顔を見に行く傑。
風海の髪を避けながら、頭を撫で寝顔を見ている。
傑「…風海は今日、変わった様子はなかった?」
悟「あぁ?知らねぇよ。俺も任務から帰ってきたばっかだったんだから…」
せっかく2人で穏やかな朝を迎えるはずだったのに、3人で眠る羽目になった。少しだけ広くなったベッドで風海を真ん中にいつもの体勢で眠る。
明日こそ、抱いてやる。