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真珠の涙

第12章 2月


夏油side

ご両親に2人揃って挨拶に行く約束を取り付けた。その前に悟に場所を聞いて1人で挨拶へ向かった。アポ無しだったこともあり何度かの門前払いをくらったが、最終的に会ってもらえた。

風海を大切に想っていること、将来武神家のお婿に入りたいこと、神社を建立したいこと。
五条家にいた方が安全なんじゃないかと考えたこともあり、身を引こうかと思ったが、やはり大切に想う気持ちは変わらなかった。風海も望んでくれたので、悟と3人で過ごしていること…
全ての胸の内を話した。

風海のお父さんは、娘が安全ならそれでいい。あとは本人たち次第だと言ってくれた。

父「ところで、夏油くん。なぜ1人で来ることにしたんだ?風海から連絡があって、日程を調整したばかりだ。それに特級の君はなかなか時間も取れないだろう?」

傑「あぁ…年末も急に行かなくなったこともあったので、事前に挨拶しておきたかったんです。その際はすみませんでした。それに…風海のためなら時間は惜しみません。2人で来て、緊張している姿はあまり見せたくないんです。余裕のある男でいたいので…まぁどっちにしろ緊張はするんでしょうけど笑」

するとお父さんは驚いたように目を見開いてから笑った。

父「クールに見える君も緊張していたんだね。まぁ家族になるんなら、今から緊張しててもしょうがないだろう?風海を大切に想ってくれているのは伝わっているよ?じゃなければ何度も足を運ぶなんてことしないからね。今度は2人で来なさい。ゆっくりしていくといい。」

お礼を言って帰路につく。

実際の滞在時間は短かったが、とても長く感じた。割となんでもこなすことが出来、器用だと言われることが多いが…こればかりは初めての経験だし、今まで生きてきて1番緊張した。

次は風海と一緒に歓迎してくれるようで安心した。今度は彼女の前で同じように結婚の申し込みをしよう。プロポーズは何度でもしたい。彼女の驚く顔、喜ぶ顔が見たい。




風海は私の生きがいだ。



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