第11章 不安と仲直り
悟「可愛いやつだな♡お前何飲む?」
『私はさっき持って行ったから大丈夫です』
そんな会話をしながらイチャイチャ?していると、さっきの女の子たちが怖い顔で睨んでいた。
「なにこの女。さっき何にも言わなかったくせに」
「他の男にお茶運ばせてたじゃん」
と小さな声で言っている。聞こえてるけど。というか聞こえるように言ってるのかもしれないけど。
私のことはいくら言ってもいいけど、悟さんが聞こえないとこでお願いします。また機嫌悪くなっちゃうから…
悟「お前ら鏡見て出直してこいよ、ブス」
そう言いながら冷たい視線を向けた。
あぁやっぱり…こっちの身にもなってよ。機嫌悪い悟さん怖いんだから…でもでも!言っていいことと悪いことがある!
『悟さん!女の子にブスなんて言っちゃダメです!』
悟「知らねぇよ!お前のこと何にも知らねぇくせに文句言いやがって!風海の方が可愛いに決まってんだろ?!」
いや本当にもうやめて…本当に恥ずかしいから。
傑さんに助けを求めようとすると、肩を揺らして笑っている。ハメられたかもしれないとようやく気がついた。もう〜!!
とりあえず悟さんの機嫌を直したい。
もう一度、今度は正面からぎゅっと抱きついた。
『ありがとう、悟さん。もうスイーツくるよ?』
悟「…おう…」
私は悟さんの背中に手を添えて席へ促す。納得はいってなさそうだけど、とりあえずは席に戻ってくれた。
傑「おかえり」
そう笑顔で迎えてくれた。
もう、清々しいほどの笑顔で。
悟「おっ!もう来てんじゃん♪」
こっちはスイーツで機嫌直ってるし。
なんだか本当にドリンクバーとは因縁が深そう。
本当に傑さんが奢ってくれて、今は高専への帰り道。いつもの並びで歩いている。久しぶりに電車に乗ったけど、2人がガッチリガードしてくれてるから、狭いとか苦しいという思いをせずに帰って来れた。強いて言えば、2人の甘い空気に酔いそうだったことくらい。
とにかく、悟さんの機嫌が戻ってくれてよかった。
楽しい一日が終わって今日は揃って眠れる。