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真珠の涙

第11章 不安と仲直り



悟「おいっ!まだかよ〜早く俺のコーラ!」

『あっ!はぁい!…すみません、失礼します』

そう言ってその場を離れた。せっかくドリンクバーを満喫したいのに、いつも嫌な目に合う。ちょっと不貞腐れてる私に、笑いながら問われる。

傑「どうしたの?女の子にもナンパされるようになった?」

『悟さんと傑さんを紹介して欲しいって言われて困ってました。せっかくのドリンクバー、毎回何かが起こるんです〜。悟さんが声かけてくれて逃げてこれたけど。』

ため息をつくと、次は一緒に行くねと言ってくれた。
最後にスイーツを食べる。悟さんは甘党だから、テーブルがいっぱいになっちゃうんじゃないかと思えるくらい注文していた。

来るまでの間、温かい飲み物を取りに行くとたくさんのティーパックが並んでいて、好きなものを選ぶ。けど、お湯を入れるところがわからない。ついてきてくれた傑さんに聞くと、入れてくれて席まで運んでくれた。やっぱり素敵だな、傑さん。
今までで1番平和なドリンクバー経験になった。

入れ違いで悟さんが取りに行くと、やっぱり人だかりが出来ている。
…やだなぁ…
ちらちらと見ているのが伝わってしまったのか、傑さんが含み笑いをしながら

傑「風海、助けに行っておいでよ。悟、喜ぶよ?」

と。どうやって?
あっ!さっきの女の子達が話しかけてる。

…やだなぁ…

どうすればいいのか、こそっと教えてくれた傑さん。こんなとこで大胆にも程がある行動だけど、言えないなら行動で示すしかない。

すっと立ち上がり、ドリンクバーへ向かう。

悟「しつけぇな。おまえらどっか行けよ!」
「え、ひどーいw」
「ドSな男、すきぃ〜♡」

まったく…どんな会話してんの。

背中を向けている悟さんは気がついていないかもしれない。無言で近づく私に女の子たちは気がついて、何か言おうと口を開いた瞬間、悟さんに後ろからぎゅっと抱きつく。

すっごい優しい笑顔で振り返ってくれた。きっと悟さんなら呪力で誰だかわかったはず。

悟「…なんだよ、ヤキモチ?甘えたくなったの?」

やっぱりわかってくれた。さっきまでの機嫌が悪そうな悟さんじゃなくなって、笑顔でコーヒーに砂糖を山ほど入れてる。
これからスイーツ食べるのにな…
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