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真珠の涙

第11章 不安と仲直り


ウキウキしたまま授業を受け、ソワソワしたまま放課後を迎えた。ここ最近忙しかったこともあってか悟さんと傑さんには任務が入らなかった。なんと1年に任務が与えられた。

こんなときになんで〜

けど、場所は都内だったから、終わったらすぐに待ち合わせをすればいいかな。事情を説明すると、一緒に来てくれることになった。1年の育ち具合を見てくれるらしい。それを聞いた七海くんは、すっごく嫌そうな顔、灰原くんは“夏油さんにいいところ見てもらいたい”と張り切っていた。

前回同様、呪霊の討伐自体は大したことなかったけど、よからぬ気配を感じていた。そのことを悟さんと傑さんに話すと、悟さんも同じことを感じていたらしい。今回は上には内緒で特級の2人が一緒にいることが決定的に違う。やはり内通者がいるのかもしれない。

今日は無事に済んで、そのまま制服デートになった。3人で。報告書は七海くんが書いてくれることになった。

いつも3人で歩く時、寝る時もそうだけど、
悟さん、私、傑さん
の順番に並ぶ。特に決めたわけではないんだけど、別の位置にいると落ち着かない。
そしていつものように、周囲の視線が突き刺さる。本当にかっこいいからな、この2人。私なんかが間にいたら、どう思われてるんだろう。そのうち後ろから刺されるかもしれないな…

今日は悟さんの希望でゲームセンターに来た。私は初めての場所。暗くてちょっとドキドキする。
その気持ちをわかってくれたのか、声をかけてくれた。

傑「私か悟から離れちゃいけないよ?」

その気持ちが嬉しい。ただ、こんな時ってどうやったらいい?手を繋いでみたいな。控えめに傑さんの手を掴もうと手を伸ばした時、

悟「おっ見て!これ、風海に似てる!」

と肩を抱かれ引き寄せられた。悟さんが言っていたのは、ガラスケースに入っている白いうさぎ。眼が青いところも同じ。こんなに可愛いものに例えてくれるなんて嬉しいな♡

『ありがとうございます!でも可愛すぎます〜』

傑「そう?私も風海に似ていると思うよ?」

ほら、さらっと嬉しいこと言ってくれる。そーゆーとこ、女の子がほっとかないんだよぉ〜
顔が赤くなっていく。薄暗くて助かった。

周りを見渡すと、可愛いぬいぐるみがたくさんあった。なんのキャラクターかはわからないけど。
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