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真珠の涙

第11章 不安と仲直り


『ありがと…カフェラテ飲んでく?』

陸「いや、やめとく。五条悟と夏油術師に挟まれてたら、味わかんないよ」

『たしかに…あの2人怖いもんね〜』

2人で笑い合って、長い道のりを歩く。

『ねぇ、なんで悟さんは呼び捨てで傑さんは術師呼びなの?』

素朴な疑問だった。呼び方が違うことが気になっただけ。

陸「ん〜夏油術師は人間的にも尊敬できそうだから。五条は実力はあるけど、なんかムカつくし。周りからの評判でしか判断してないけどね。」

意外だった。陸くんが誰かのことをムカつくなんて。いつも誰にでも平等に接して、誰からも好かれる陸くんがそんな風に思うんだ…いつも硝子さんがクズだって言うことと同じなのかな?

『悟さんも優しいし、素敵だよ?傑さんはもっと優しいけど…』

陸「…やっぱりな。風海の本命は夏油術師だよ。」

え?!そんなことない。2人とも大好きだし…

『…どうしてそう思うの?』

陸「何年風海のそばにいたと思ってんの?見ればわかるよ。儀式の時は五条悟が本命かと思ってたけど…すごく絵になってたしね。夏油術師の話をする時の風海は顔赤くして照れながら話すし、俺じゃなくてもわかるよ。それに、今日出た話は大体が夏油術師の話だったよ?」

そう言われて顔が真っ赤になるのがわかる。そんなことない。いや、あったかな?無意識に傑さんの話ばかりしていた?悟さんの話もして…ないかもしれない。でもでも、悟さんのことも大好きだし…一緒にいるとドキドキするよ?

『今日は傑さんのプレゼントを買う日だったから、たまたまだよ。』

陸「風海、気をつけろよ?好きだって言ってくれる人をみんな相手にしてたら、果てしないぞ?風海が選ぶ側にならないと。」

そんなのわかってる。好きって言ってくれるから、好きになったわけじゃない。私が3人でいることを選んだの。周りに理解されなくてもいいから…

『…うん…』

そのあとは何を話したのか覚えてない。というより、会話があったのかすらわからない。

寮の前に着くと、陸くんから夜蛾先生に連絡を入れてくれた。

『…また連絡するね?今日はありがと!』

陸「あぁ、俺も楽しかった。あったかくして寝なよ?じゃあね」

今日一日すごく楽しかったのに、帰り道で悩む結果になった。悩まずとも私はどちらも大好きだと言い聞かせた
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