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真珠の涙

第10章 幸せと不幸



傑さんの優しい言葉に涙が出そうになる。

傑「風海、私は遅かれ早かれ君と結婚したいと思っていたから、それが早まっただけだと思えばいい。たとえ子どもが悟の子だったとしても、私の子として育てるのは大歓迎だ!ただ、問題なのは五条家。髪の色や容姿、六眼を持って生まれることはないと思うが…悟の遺伝子を持った子だとバレれば、私の子として育てるのが難しくなるかもしれない。特殊な家系だからね。そこの作戦を立てなきゃいけない。それと、風海がお休みを取らなければいけない点だ。妊婦に術師は務まらない。危険すぎるからね。」


やっぱり頭の回転が速い人はすごいな。冷静に分析して話してくれる。
傑さんの言葉が嬉しかった。たとえ悟さんの子でも自分の子として育ててくれるって。

悟「風海わりぃな。でも、子どもはいつか欲しいと思ってたから嬉しいよ。ただ傑が勝手に中出ししたのが許せねぇ。まだちゃんと婚約もしてねぇのに、それに俺たちまだ学生だぞ?責任取れるようになってからにしろよ。とりあえず、任務の調整とかしないとだから、担任に話にいかねぇと。俺たちが一緒に行ってやるから、お前は心配することねぇから…」

2人とも産まないって選択肢はないと思っていいのかな。こんな大事なことを、子どもだけで話し合うの環境がどうかしているのかもしれないけど、ある程度自立しているからまだ普通の高校生とは違うのかもしれない。

『ありがとうございます…産んでもいいんですか?』

念の為、言葉にして聞く。すると2人とも大きく頷いてくれた。傑さんに両手を握られ目を合わせられる。

傑「風海、結婚しよう。私の子を産んでください。」

大好きな人のプロポーズ。思わず涙が溢れた。
さっきまですごく不安だった。だけど、前向きに受け止めてくれて嬉しかった。

『…はい♡』

悟さんが後頭部を掻きながら

悟「あ〜くそっ!俺だって風海と結婚したかったのに…しばらくえっちできないね♡」

こんな時にも冗談で場を和ませてくれる。いや、もしかしたら本気かも?悟さんに手を伸ばして、抱っこしてもらう。

『悟さんも大好きです♡』

傑「いや、風海。ここは私に来るべきところだろ?」
そう言いながら私たちの背中側に座って、それぞれがいつもの体勢になった。
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