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真珠の涙

第10章 幸せと不幸


悟さんはいつもガバッと扉を開けるけど、傑さんはいつもノックをしてからはいってくれる。鍵が閉まっていて、自分で開ける時もちゃんとノックしてくれる。
今回もガチャリと鍵の音がしてから、トントンとノック音が聞こえて、傑さんだとわかった。

『おかえりなさい、傑さん。』

傑「ただいま。まだ顔色があまりよくないね?ゆっくりしていて?悟の世話は私がするから」

そう言うといたずらっ子のように笑った。あぁ、好きだなぁ…その笑顔。大人っぽい傑さんの子どものような笑顔。

悟「世話ってなんだよ?…じゃ、俺は風海のお世話しよ〜♡さ、マッサージでもしますか〜!!」

そう言ってベッドに降ろされる。いつもみたいにポイってされないのは、私の身体を気遣ってのこと。乱暴そうに見えて優しいところがギャップ萌え。好きだなぁ♡


悟さんと傑さんの食事が終わって、久しぶりに3人で過ごせることが嬉しい。少しまったりする時間を過ごして、意を決して話し始める。

『あのね、2人に大事な話があって…実は…妊娠してました』

2人の顔を見れなくて、下を向きながら話した。でも反応がなくて、無言の時間が気まずくて、チラリと2人を見るとポカンと口を開けて放心状態だった。

『さっき硝子さんに検査薬買ってきてもらってね、調べたら陽性だったんです。体調悪かったのは、つわりが始まってたみたいで…』


悟「ちょっと待て。傑、てめぇ…ちゃんとつけてたんだろうな?」

傑「…いや…何回か中に出したことがあった。ちゃんと責任は取るつもりだよ?私で間違いないよね?」

案の定こうなった。硝子さんと話している中で、外に出しても避妊は完璧じゃないって言ってた。勘違いしている男が多いって。

『それが…悟さん中に出してないけど、つけないでしたこともあったので…どっちかわからないんです。ごめんなさい…私がちゃんとしてなかったせいで…』

3人で一緒にいるってこーゆーことなんだ…改めて実感させられる。2人の子がほしいけど、どちらの子かがわからないなんて…そして現在、困っている状況。

傑「風海が謝ることはないよ?私こそすまなかったね。私たちに話すのも勇気がいっただろう?」
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