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真珠の涙

第10章 幸せと不幸


硝子side

七海に風海の様子を伝え、医務室の薬をもらってくるという口実で部屋をでる。
硝「じゃ、七海と灰原。頼んだよ?」

部屋を出てからも自分たちが看病したかったとゴネる五条と夏油。
悟「ねぇ、なんで俺らじゃねぇの?!俺はともかく、傑はこーゆーの得意じゃん!よく酔っ払ったお姉さん捕まえてただろ?!」
傑「余計なことは言わなくていい。風海が不安になるだろ?」

お前らがいたら気を使うんだよ。
夏油あたりは風海の体調の変化に敏感そうだけど、ここんところ任務続きでこの後もすぐ任務に行くから、風海の近くに少しでもいたいと毎日つぶやいていた。
五条も五条で遠方の任務や家のことで忙しくしていた。

2人とも夜には風海の部屋で寝ていたようだけど…あのシングルベッドに3人ってどうやって寝てんだ?部屋もベッドももっと広いものにした方がいいし、そもそも学校の寮なのに男女が同じ部屋にいることが許されているこの環境自体おかしいのだが。

2人が任務に向かうのを見送ってから買い物へ行く。勘のいいやつらなのに、肝心なことには気が付かないって、どうしようもないな。

うっかり制服で買い物に来てしまったから、レジに検査薬を持っていくと不審な顔をされた。別に高校生だって妊娠するだろ。生理きてるんだから。

さぁ、あとは大人しく風海が調べてくれるかが問題だ。どちらの子か確信があるならまだいい。もしわからなかった場合、ちゃんと決断できるかどうか…
先日の呪術師が集まるパーティーで大々的に人魚姫だと発表したばかり。夏油が婿入りするかもしれないと浮かれていたけど、もし五条の子だったら?アイツ、ちゃんとゴムつけなさそうだもんな。

うじうじ悩むくらいなら、直接聞きたいけど…内容が内容だから、慎重に聞かないといけない。
とりあえずは調べないと。




風海の部屋に行くと、またトイレに篭っているようだ。
灰「家入さん、風海の調子がどんどん悪くなってる気がして…今トイレに入ってから15分くらい経ちました」

中からうめき声は聞こえるから、生きてはいる。
けど、クラスメイトとはいえ吐いてるとこなんて見られたくないよな。そこの意識はあるだけ、正気を保っている証拠だ。

硝「ありがとう。あとは私がついてるから、戻っていいよ?」
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