第10章 幸せと不幸
好きな人にこんな姿見せたくないのに…
水を飲んだら少し落ち着いた。
傑さんに運ばれて、またベッドへ。
硝子さんがお薬を持って来てくれて、どんな症状なのか聞かれた。
『ここ最近、身体がダルくて…微熱もあって、今吐き気がすごいとこです。』
硝「頭痛とか喉の痛みは?」
『ないです。』
バタバタしていたからか七海くんと灰原くんも来てくれた。
硝「おい、風海は教室でどんな様子だった?」
灰「そうですね!夏油さんと五条さんがいかにかっこいいかを話していました!先日のパーティーの様子とか…」
灰原くん…たぶん硝子さんが聞きたいのは、そーゆーことじゃないと思う。恥ずかしくて布団を頭まで被った。
七「風海は、体調が良くないからか、ずっと眠そうにしていました。授業中にうたた寝してしまうほど。」
硝「おい、クズども。何笑ってんだよ。風海が苦しんでんのに。お前らはコンビニでも行って、風海の食べられそうなもの買ってこい!灰原と七海も!」
そう言って部屋から追い出された。
2人になった部屋で、硝子さんが静かに口を開いた。
硝「風海、薬を飲む前に何か食べないといけないからちょっと待ってて。…それと、念の為確認するけど、最後の生理はいつ?」
そういえば、悟さんの誕生日の前に終わったのが最後だったから、11月末くらい?その後の年末に強いストレスを感じたから…でも…あれ?1ヶ月半以上きてないってこと?それに…避妊しないでしちゃった時もあった。
元々悪かった顔色がもっと悪くなったのかも。
硝「え?まじ?で、いつなの?」
『11月末だから、すごく遅れてます…それに…』
避妊しなかったなんて言ったら傑さんが責められてしまいそう。言うか迷ったけど、身体のことは早く対処しないと…
硝「で、どっち?待って、やっぱ聞きたくない。予想はついてるけど。」