第9章 パーティー
抱えられてシャワーを浴びて、身体を拭いてもらって、ドライヤーをかけてもらって、本当にプリンセスになった気分。
歩けなくした悟さんはもちろんのこと、私を甘やかすのが好きな傑さんも世話を焼いてくれる。
遅めの朝食はルームサービスをお願いした。せっかくキッチンがついてるから、私が作ってあげたかったのに…
2人に何度も“これから出される食事全てに気をつけろ” “今まだ以上に狙われることになるぞ” 等と繰り返し言われた。
心配してくれてるのはわかるけど…
『そんなに心配ないですよ〜2人がついてるんだから!私も気をつけるし…今まで通り、高専から出る時は誰かと一緒に行動しますし…なんなら陸くんに頼んでも…』
悟「陸はダメ」
傑「それはダメだ」
え…なんでこーゆー時は息ぴったりなんだろ。
陸くん、いい人なのに…
そんなこんなでチェックアウトまでゆっくりして高専に帰ることになった。悟さんが“なんならもう一泊して行く?!”なんてゴネるから、急いで支度することになった。一泊いくらするんだろ、この部屋…やっぱ悟さんはいろいろと規格外だ。
高専まではいつものように五条家の車で送ってもらう。なぜか今日はみんな後ろに乗ることになり、案の定狭い。
悟「傑ぅ!お前いつも前じゃん!前行けよ」
傑「いつも譲ってあげていただろ?風海と一緒にいたいんだ。君も私の隣に座りたいよね?風海?」
賑やかな車内であっという間に高専に着いた。
これからまたいつもの日常が始まる。
強くなる。
守られるだけじゃなくて自分で動き出さないと。
この2人に置いていかれないくらいに。