第9章 パーティー
『えっ!いいんですか?嬉しいです!』
デートできることが嬉しくて、素直に喜びを表現し、振り返って抱きついた。
傑「よかった…少し緊張してたんだ。」
こんなに素敵な人のデート断るなんてあるのかしら?傑さんも緊張する事もあるんだなぁ〜
『どこに行くんですか?』
傑「それはお楽しみ♡私は風海の喜ぶ顔と驚く顔がみたいんだ」
今からワクワクしちゃうな♡
傑「…それとは別に、風海のご両親に挨拶をしたいのだけど。年末のリベンジをさせてくれないか?」
一緒に行くはずだったけど、史上最悪の気持ちで臨んだ儀式。私も傑さんを紹介したい。陸くんも来てくれるかな?
『もちろんです!ありがとうございます…実家の予定を聞いておきますね!』
楽しみなこと、嬉しいことがこんなにたくさんあって幸せすぎて怖いくらいだと思った。こんなに素敵な人たちに愛されて、今後命を狙われることがあっても、後悔はないと思う。ここ1年でたくさんの人に愛されてると実感できた。信用できる人が増えた。愛することを学んだ。
もっと強くなって、私を大切にしてくれる人を守ろうと思った。正直、傑さんのように全ての弱き人、非術師を守ろうとは思えないけど、仲間は大切にしたいし、知っている人だけは守りたい。
傑さんのような人間になりたい。
私を助けてくれて、愛してくれて、導いてくれる。
好きとか愛してるとかじゃない。
憧れの人なのかも。
正直雲の上の存在だと思っていた。こんなに素敵な人が私の恋人になってくれるなんて。でも一度も弱みを見せたことがない傑さんが心配だった。悟さんはちゃんと甘えてくれるけど、傑さんは絶対に甘えたり、弱音を吐くことはしない。甘えられるのも嬉しいんだけどな…
以前は傑さんが気持ちを押し殺してしまったことで離れる期間ができてしまったから、もうこんなことがないようにしたい。
『…傑さん…私には本音で話してくださいね。もっと甘えてくれてもいいのに。いつも1人で抱え込んでしまうでしょ?私は傑さんと一緒に悩んだり気持ちを共有したいです。解決できなくても、少しでも力になりたいの。』
そう言うと、強い力で後ろから抱きしめられる。
『…傑さん、返事して?もっと私を頼ってください…私弱いけど、傑さんと同じものを見ていたいの。』