第9章 パーティー
夢中でキスした。
舌を絡ませて唾液が口の端から溢れても気にしない。それほど夢中になっていた。気がついたらキスしたまま歩き出し、最上階についていた。
軽々と抱き上げられ、傑さんの左腕に座らされる。
傑さんの首に巻きつきながらキスをする。
今は私の方が目線が上だから、唇だけじゃなくて、おでこやほっぺ、耳にもキスをする。
傑「くすぐったい…部屋が開けられないじゃないか」
そう言いながらクスクス笑っている。
そんな傑さんが愛おしい。
さっきまですごく怒っていたのに、キスだけでこんなに機嫌良くなってくれた。思わず
『…大好き♡…』
と耳元で呟き、耳を甘噛みした。
傑「…!!」
ビクッとして声にならないような声で驚いていた。
もう一度同じ反応が欲しくて口を開けて噛みつこうとすると、大きな手で口を塞がれた。
傑「随分とイタズラ好きの子猫だな。お仕置きが必要かい?」
そう言いながら部屋へ入った。まっすぐベッドへ向かい、ゆっくり降ろされる。
エレベーターでのキスで身体が疼くのに、まだ理性が残っているから恥ずかしさが勝る。
もっとキスして?
もっと触って?
もっと気持ちよくして?
傑「…この真珠の飾りはどうやって外すの?うまくキズを隠しているね?悟からのプレゼント?」
そりゃそうだ。初めて見たであろうアクセサリーだもの。キズを隠すためのものじゃないの。この時、傑さんも悲しそうな顔をする。二人の喧嘩を止めようとして出来たキズだから。
『これは海からのプレゼントです。儀式の時に海が割れて岩の下にあって…これを身につけていれば、海の力が呪力になって、すごいパワーを発揮できるんです!』
暗くなった雰囲気を明るくするため、笑顔で話す。外し方も説明しながら行い、ケースの中にしまった。
2人でベッドに腰掛けている状態で、朝から緊張していたこともあり、少し眠くなってきた。小さくあくびしたのを傑さんはすぐに気がつく。
傑「ん?もしかして眠いのかい?寝るなら私の腕の中で眠るといい。私も君を抱きしめていると寝起きがいいんだ。悟が帰ってくるまで少し寝よう」
ファスナーを下げてもらってドレスを脱ぐ。ストッキングも優しく脱がしてもらい、下着だけになった。
じっと見つめられて恥ずかしくなる。さっき濡れてしまったのがバレちゃったかな?
傑「下着はどうする?」