第1章 出会い
硝「おーい風海、起きろ!ちゅーしちゃうよ♡」
『…んん…やらよぉ…』
と言ったところでハッとして起き上がった。硝子さんの声だ。
お泊まりしたんだった!
昨日から恥ずかしいことしかないなと思い返した。
『ごめんなさい。おはようございます』
ふとんで真っ赤な顔を隠しながら挨拶をした。
硝「おはよ。朝食済んだら、また着物着付けてくれるって!ご両親に会う前に綺麗にしてもらわないとね、結婚のご挨拶だし笑」
そうからかってくる。
硝子さん面白がってるな?
そうだ、プロポーズのようなことされたんだ。
さらに顔が熱くなり、隠すために布団に埋もれた。
ちょっと落ち着いたところで顔を上げると、硝子さんが見つめていた。
硝「昨日は色々あって大変だったけどさ、トランプ楽しかったよね。今日もきっと大変な日になる。けど、私はアンタの味方だからね。」
そう言いながら笑ってくれる。
『…ありがとうございます。硝子さん、大好き!』
そう言って抱きついた。
一緒に朝食に向かい、2人を待っていてもなかなか来ないので先に食べることにした。
途中で入って来た悟さんは、すっごい胸元をはだけさせて色気がダダ漏れ状態。傑さんも髪を下ろしていて、いつもとは違う雰囲気にドキドキしてしまった。
慌てて目を逸らしたものの、みんなにはバレていたようで揶揄われた。
顔に出やすいんだな、私って。
でも、あんな格好で来る方がおかしいと思う!
また着物を身につけて、両親を待つ。
すぐに来てくれてよかった。
きっとすごく心配していると思うから…