第9章 パーティー
悟父「といいつつも、悟も珍しく御三家会合やここに参加していると言うことの意味をご理解いただきたい。そして、呪術界におきましても実験やら協力やらと言い、彼女を人体実験にするのはやめていただきたい。武神家に手を出せば五条家…と言いますか、悟と特級術師の夏油くんが黙っていないと言うことを胸に刻んでいただきますよう、お願い致します。束になってかかっても、難しいことは明らかだ。潔く、彼女の幸せを願って、そして呪術師としての成長を見守ってくださることが、呪術界の発展に繋がります。
…私からは以上です。何か質問は?」
きっと歌はうたうことになるんだろうな…
こんな大勢の前で歌うのって緊張する。
「そいつが人魚姫だっていう証拠はあるのか?!」
「そもそも言い伝えに間違えがあるのでは?」
「五条家が独り占めする気か?!」
「なぜ夏油くんが?うちにも婿に入れる男がいる」
「悟様をたぶらかして!」
「人魚は男を喰うらしい」
「このアバズレ!」
たくさんのヤジが飛んでくる。
予想通りの言葉ばかり。
ただ、たぶらかしてないです。
本気で好きです。それだけは言いたい。
チラリと悟さんを見ると、明らかに怒った表情。
えっ?なんで?
ヤジの内容は予想されていた通りなのに…
傑さんもなんか怒ってるし、どうしたの?!
これはまずいことになりそう…
すると悟さんが
悟「おいっ!今コイツのこと…」
と言いかけたところで壇上に上がってきた傑さんが止めに入った。
傑「やめろ悟。君は五条家の人間だ。」
小さく悟さんの舌打ちが聞こえる。
悟さんのお父様からマイクを受け取り、傑さんが話出した。
傑「発言をお許しください。先ほど彼女を侮辱するような発言があったかと思いますが…そう、その辺りから聞こえましたが、どなたでしょう?五条家の御当主様が直々にお話されました意味がわからないほど、バカではないでしょう?…あぁ、申し遅れました。私は特級術師の夏油傑と申します。次、彼女を侮辱してみろ。1番酷い死に方を味合わせてやる。
…行こう、風海。」
そう言って腰に手を当てられ、退場を促される。
会場は静まり返り、異様な雰囲気だ。こんなに大勢の人を黙らせてしまう傑さんと悟さんに、改めて特別さを感じる。