第9章 パーティー
すでにドレスも着てるし、セットした髪の毛が崩れてしまうかもしれないから、寝っ転がることもできない。
とりあえず、このヒールを脱ぎたくて
『スリッパどこですかね〜?靴脱ぎたくなっちゃいました。』
と立ち上がった。
すると傑さんも一緒に立ち上がり、肩をトンっと押されてまたベッドに腰掛けた。
どうしたんだろう?
すると私の前に傑さんがしゃがんで、靴を脱がせてくれた。
とても丁寧に。
まるでシンデレラになった気分。シンデレラは履かせてもらってるけど。
真っ赤になりながら傑さんを見ていると、目が合う。
フッと微笑んで私の足にキスしてくれた。
傑「さっ、スリッパを持ってくるから待っているんだよ?私の可愛いプリンセス♡」
と部屋から出ていた。
顔を両手で隠して、ベッドの上でのたうち回る。髪が崩れるのとか忘れて、声にならない声で叫ぶ。
もう!カッコ良すぎる。
あんなことをさらっとできてしまう傑さんが素敵すぎるし、傑さんだから様になるんだろうなって思う。
悟「おまえ、何してんの?」
こんな姿見られて恥ずかしいのと、悟さんが帰ってきたことでガバッと起き上がった。
『悟さん、お帰りなさい。今は傑さんのかっこよさに浸ってました。』
素直にそう言うと、眉間に皺を寄せて不機嫌そうな表情になってしまった。
傑「そう怒るなよ。ちょっと靴を脱がせてあげただけさ。ね、プリンセス?」
傑さんがスリッパを3セット持ってきてくれる。
スリッパも履かせてくれた…と思ったら、急に抱き上げられた。
悟「俺だってプリンセス扱いしてやれる。かっこいいって言えよ」
ちょっと不貞腐れてる悟さんが可愛い。
思わず首に抱きつき、耳元で
『悟さんもカッコよくて大好き♡』
と囁くと、
悟「おいっ!耳元でしゃべるなよ!」
と文句を言いながらも、嬉しそうに笑ってくれた。
傑「悟、今日のメインイベントはどうなった?」
悟「滞りなく♡ そーいや、直哉のやつも来てたな。気をつけろよ。アイツ風海に興味を持ってた。」
傑「それは聞き捨てならないな。私たちの風海に目をつけるなんて。」
私たちのって言ってくれた。
こんなの贅沢だってわかってるけど、とっても嬉しい。私は傑さんと悟さんのもの。
今日は背筋をしっかり伸ばして、2人が恥ずかしくないように振る舞わないと!!