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日と月【刀剣乱舞】

第1章 眠り姫



仕事が終わり、机の上を片付けていると執務室に日光が入ってきた。

「主、予定が空いている日はないだろうか」
「あるけど、どうしたの?」

主と恋仲になってだいぶ経つが、それらしいことがなかなか出来ずにいる。

「空いていたら、一緒に植物園に行かないか」
「…え」
「主にその気がないのなら断ってくれて構わないのだが、俺は逢引きのつもりで言っている」

日光から誘ってくるのもなかなか珍しい。
山鳥毛の左腕でいつも忙しそうにしているし、こちらから出かけようと誘うのも抵抗があったから。

「ちょっと待ってね」

主は引き出しから手帳を出し、予定を確認した。

「私の空いてる日は……直近で明後日と、来週…かな。
日光は?誘ってくるのだから予定は空いているのでしょう?」
「…ああ、奇遇だな。俺も明後日が空いている」

偶然同じ日が空いているという事で、その日に2人で出かける約束をした。

今思い返せば、山鳥毛や南泉と万屋へ行ったことは何度かあったけれど、日光と出かけたことはなかった。
しかも初めて日光と出かけるのが逢引きのお誘いだと言うのだからすごくわくわくするし、緊張もする。

折角の逢引きだから、どうせなら服装も合わせたくて当日はお互い着物で行こうと話した。

「着物か」
「駄目かな。駄目なら私だけ着物で行くけど…」
「服装を合わせて行くのも悪くない。いいんじゃないか?」

ではそれで、と話がついた。

「明後日を楽しみにしている」
「うん、私も楽しみよ」

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