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日と月【刀剣乱舞】

第1章 眠り姫



「はぁ…、終わっ、た………」
「お疲れ様。主、君もゆっくり休むといい」
「手伝ってくれてありがとう、長義。あとは私が片付けておくから。
お風呂が空いていたら貴方も入って。その後は休んで構わないから」
「そうか?では、主の言葉に甘えさせてもらおうかな」

執務室を出ていく長義を見送ると、背伸びをした。
今日は仕事量が多くて、長義の手助けがなければきっと終わらなかった。

机の上を片付けて、執務室を出ていく。

「…お疲れ」
「あ、ありがとう。日光も湯上がりなのでしょう?
湯冷めしちゃうよ、部屋に戻らないの?」

執務室の扉の横で、壁に背中を預けた軽装姿の日光がいて。

「湯上がりだから、水分を補給しに行くところだ」
「そうね、湯上がりは喉が渇くし」
「……と言うのは建前で、主を1人にさせないためだ。
誰か1人でも近くにいれば、主も安心だろう」

本丸内を探したり呼んだりすれば、必ず誰かが近くに来てくれるのだが、こうして自ら傍に来てくれる日光に心強さを感じる。

目の前にいる日光の軽装姿も、戦闘装束とはまた違う格好良さがあって。

「ここは冷える。居間へ行くぞ」
「うん」



「主、すまない。先に風呂に入らせてもらって」
「いいのよ。長義の手伝いがなければ、きっと今日中に仕事が全部片付かなかったから」

日光とお茶を飲みながら休憩していると、湯上がりの長義が主の様子を見るべくやって来た。
こちらは身軽なジャージ姿だ。

ただでさえ綺麗な人が湯上がりで色っぽくて、
さらには髪を濡らしていて水も滴るいい男状態になっている。

「君も風呂に入っておいで。心身共に疲れを癒してくると良い」
「山姥切長義の意見には、俺も賛成だな」
「…じゃあ、私もそうしようかな」

「ああ、温まっておいで」

顔を覗けば、2人とも湯が冷めないうちに入ってこいと言っているようだった。

主は席を立ち、風呂場へと向かう。

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