第15章 ダブリスの獣たち
「兄さん。ボクの魂の錬成方法とホムンクルスの情報と……」
「等価交換?」
「そう!おまえらもホムンクルスに興味があるって言うじゃねぇか。いい取り引きだろう?」
元の身体に戻れるかもしれない情報をグリードは持っている。
だから、私はエドワードくんがグリードとの取り引きに応じると思っていた。
しかし、予想は綺麗に裏切られた。
「ナマ言ってんじゃねェーーーッ!!!!!バカ野郎がだいたいなんだあァ!?」
つんざくような怒号が部屋に響き渡った。
ビリビリと空気が震えている気さえする。
「この状況わかってんのかコラ!!てめえらウロボロス組が何、考えてるか知ったこっちゃねぇけどな!!人の弟と大事な女さらっといて!!師匠にケガさせて!!どのツラ下げて等価交換だァ!!?」
大事な女……!?
いや、それもそうだけど、私は勝手についてきただけで、さらわれてなんか……。
「現時点をもっててめぇらはオレの中で大悪党に大決定!!魂の情報!?ンなもんミジンコ一匹分もくれてやるいわれは無ェ!!」
訊きたい事や訂正したいことがあるのに、口を挟む隙が無い……!!
「悪党はボコる!!どつく!!吐かせる!!もぎ取る!!すなわちオレの総取り!!!悪党とは等価交換の必要無し!!!!!」
混乱している間に、エドワードくんの怒涛の演説は終了した。
グリードが拍手しているのが見えて、なぜか私もつられて拍手をしてしまった。
でも。
エドワードくんらしいといえばらしいですね。