第15章 ダブリスの獣たち
――・アールシャナside――
ここに監禁されてからどのくらいの時間が経っただろうか。
地下には窓もなければ時計もないから、正確な時間を知る事ができない。
きっとエドワードくんはまだ南方司令部にいるはずだ。
査定には時間がかかるって聞いた事があるし、提出期間が過ぎているんだから尚更。
「………っ」
「さん、大丈夫ですか?」
「すみません。大丈夫です」
景色も見えない、時間もわからない、この空間に長い事閉じ込められていると精神に異常をきたしてしまう。
落ち込んでしまう気持ちをなんとか振り払い、私はただ彼を待ち続ける。
すると。
部屋の外から複数の足音が聞こえてきた。
開かれた扉から姿を現したのは、ずっと待ち続けていた人物だった。
「エドワードくん……」
彼の名前が無意識に零れてしまった。
一瞬、彼と目が合ったがすぐに彼の視線はグリードへと移された。
「あんたがグリード?」
「そういうおまえさんはエドワード・エルリックって奴か?。すまねぇな。こっちの鎧クンだけで事が済めば楽だったんだけどよ」
「兄さん、ごめん……。でも、この人……」
「ああ。ホムンクルスだって?おどろいたな。マジかよ?」
信じられないかもしれないが、本当のことだ。
証拠を見せようとしたグリードだったが、やめてほしいと彼らに願った。
あんなのをエドワードくんに見せたくなかったし、なにより、アルフォンスくんにもう一度見せられるわけがなかった。
すんなりと聞き入れてくれてよかった。
もしかしたら、グリードも私と同じことを思っていたのだろうか。