第15章 ダブリスの獣たち
大きなため息を吐いて呆れているオレだったが、師匠の口から「ウロボロスの入れ墨」という単語が出たことで、オレの中で緊張が走った。
「信じられないかもしれないけど、ホムンクルスってやつらしい」
「………うそでしょう?」
「いや、あきらかに普通の人間とはちがった」
ウロボロスの入れ墨にホムンクルス。
第五研究所で会ったあいつらも、ホムンクルスだったってのか。
そんなことが……。
賢者の石だの魂の情報だの、ホムンクルスの目的は一体なんだってんだ。
考えをまとめたくても、いろんな思考が混ざりうまくまとまらない。
それでも、グリードという男がアルとを誘拐した理由はわかった。
ふと、師匠の右手を見ると怪我をしたのか、包帯を巻いていた。
「師匠……、そいつにやられたんですか?」
「ああ、これ?たいした事ないよ。予想外の敵だったんで油断しただけ」
大丈夫だと言わんばかりに手をプラプラと動かしてみせるけど、師匠が怪我をしたのは事実だ。
オレたちの問題で関係のない人を巻き込んで、挙句に怪我をさせてしまった。