第15章 ダブリスの獣たち
「エド!!戻っていたんだね」
「はい。査定が早く終わったので……」
なにやら師匠の様子がおかしい。
というか、アルとの姿が見えない。
いつもなら、「おかえり兄さん。査定はどうだった?」とか「おかえりなさい。随分と早い戻りですね」って声を掛けてくるはずなのに。
「エド。アルとが誘拐された」
オレがキョロキョロと2人の姿を探していると、耳を疑う言葉が師匠の口から飛び出た。
誘拐……?
アルとが……?
「はあ!?アルとが!?」
誘拐って……。
だって、アルとだぞ!?
2m越えの鎧と軍人のを攫うとか理解できるわけがない。
というか、どうやって攫ったんだよ、2m越えの鎧を!!
「ちょーっとややこしい事になってねぇ」
腕を組んで眉間に皺を寄せる師匠。
師匠がそんな冗談を言うはずがないから、本当のことなんだろうけど、未だにオレの頭は理解を拒んでいる。
「何が目的で!?身代金!?」
そうでなければ、鎧と軍人を攫う理由が思いつかない。
しかし、どうやら誘拐した理由は「魂の情報」のようだった。
魂の情報って……。
そんなもん知ってどうすんだよ……。
どこにでもいるんだな、身の程しらずのバカは……。