第15章 ダブリスの獣たち
査定も終わり、オレは早速ダブリスへと戻ることにした。
思ったより早く帰れることにほっとすると同時に、今年も査定を受けたことに少しばかり気分が落ち込む。
今年こそ、元の身体に戻れるといいなぁ。
そうすれば、査定を受けることも国家錬金術師でいる必要もないんだから。
「おお、美しきかな!ダブリス!」
聞き覚えのある声が隣から聞こえた。
視線を向けると、大総統がダブリスの町に降り立っていた。
しかもアロハシャツを着て!!
どうやら、護衛のアームストロング少佐がオレを尾行して、師匠に会いにきたらしい。
呆れを通り越してなんだか変な疲労感が襲い掛かる。
連れて行くだけ連れて行くか……。
大総統と言えど、師匠がそう簡単に会ってくれるとは思えないけど。
「ただいま戻りました」
店に着くと、店番をしていたシグさんがオレを見てから視線をオレの後ろへと移し、再びオレに移した。
「裏にいる」
短い言葉だったがオレは首を縦に振り、店の裏へと向かった。
数分後、シグさんとアームストロング少佐が筋肉という名の友情を芽生えさせていたらしいが、心底どうでもいい。