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術師殺しと箱入り娘【呪術廻戦】

第8章 因果呪縛を解く



バス停に向かって歩きながらも思考を止めない。


「星はいつも私達を導いてくださいます。祈りましょう」

その声にふと伽那夛の足が止まった。

駅前のロータリーにいかにもといった白い服装の男女が複数人、怪しい宗教の勧誘のようだ。

手に持ったカードには『盤星教 時の器の会』と書かれている。


彼らの言う“星”……

その言葉になんとなく引っかかった。

普通の宗教なら“星”ではなく、神とか主になる気がする。


「……ダメね、私ったら、天元様と星漿体のこと考えすぎよ」

些細なことでも関係ありそうに聞こえてしまうのだから相当だ。

偶然そんなふうに聞こえたというだけのこと。
伽那夛は肩をすくめてバス停へ歩き出す。


「……さぁ、集いましょう、我らが星、天元様の元へ!」

「!!?」

しかし、次に信者達の口から出た言葉に伽那夛の足は完全に止まった。

今のが聞き間違いでなければ、彼らは天元様や星漿体を知る非術師の集団。
宗教団体だから信者達からの献金だの何だので甚爾を雇う資金もある。

盤星教……聞いたことはないが、話を聞いてみる価値は高い……!



糸口を掴んだ伽那夛はそそくさと手近のアパレルショップに入り、急いで適当な服を見繕う。
本当はもっと手の込んだ変装しておきたいが、時間がないので妥協だ。

買い物が終わったら次は駅のトイレに入り、先ほど購入した服のタグを切って着替え、ついでに髪を結っておく。

これでとりあえず高専生だとは分かるまい。



駅から出てロータリーに向かい、信者達に怪しまれないよう少し迷うような素振りを挟みつつ話しかける。

「すみません、少しお話を聞きたいのですが……」


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