第5章 交差
今になってやっと冷静になれたけど、あの安室透と…
今は降谷零かな?と、こんな…事になるなんて
思いもしなかった。
横を見れば整っていて綺麗な零が居て、見てるとついさっきまでの事を思い出してしまうけれど…
沖矢さんの時もこんな感じだったな。
頭から離れなくて…今だってそうだし。
沖矢さんは今何してるんだろう…
「みなみさん、今日は本当に束の間の休息が取れた気分だよ。ありがとう」
『本当?!良かった…零にそう言って貰えて嬉しいよ』
絶対に嫌がられると思っていたから、本当に嬉しい。
あの時は連行とかって考えてたのが少し馬鹿らしくて笑えてくる程にね
普段は相当に気を張り詰めている筈の零の見せた、少し弱々しかった姿に何か母性のようなものまで芽生えた気がして…
「どうした?みなみさん」
『ううん。零、いつもお疲れ様』
「みなみさん… ありがとう」
やっぱ零には笑っていて欲しい。
いつも大変な零を少しでも労りたくて…
こんな事しか言えないけれど、伝わるといいな。
「行こうか」
『うん』
手を繋ぎながら部屋を出る。