第24章 その先に待っているもの
車を降りようと立ち上がると、まだ少しフラつく為
安室さんが背中に手を回してくれて支えられながら中へ入る。
重そうな扉が開くと、そこには細い通路が広がっていて
病院とは少しかけ離れているみたいで。
程無くすると個室へ続く扉の前まで辿り着く。
個室の中に入ると医師が居て、そこは普通の病院と何も変わりが無かった。
医師には目眩がする事だけを伝えただけで精密検査をする事になった
何だか凄くトントン拍子で不思議に思う。
一通り検査を終えると結果は異常無しみたいでその結果に耳を疑った。
自分自身の事以外は何も覚えていないと言うのに、これが異常無し?
益々訳が分からないまま、病院を後にして車に戻った。
『本当に異常無しなんですか?これで?』
「確かに疑問に思うかもしれないが、正常みたいだ。僕も不思議に思うよ」
『もうほんとに、何が何だか…あの、私と最後に会ったのはいつですか?』
正直これじゃ八方塞がりと同じ。
記憶を無くすって大抵は事故等の怪我が原因だったり病気だったり…
だけど異常はどこにも見つからなかった。
こんなに異常しか無いのに。
最後に自分の姿を見た人から情報を得るしかなかった。
「みなみさんと最後に会ったのは約一週間前だ。偶然街で会ったよ」
『そう、ですか…あの、私はいつからここに居るんですか?生まれた時からでは無いって事ですよね?』
安室さんがさっき話していたあの馬鹿げた話には、愈々信ぴょう性が出てくる
まだ分からない事だらけだけど、もしもその通りなら辻褄が合う部分がある。
「困ったな」
『何が?』
「みなみさんをこれ以上混乱させない為にいくつか黙っていたんだ。まあ、さっき少し話した事だけど」
『異世界とか、ってやつですよね…?』
「そうだ」