第4章 白梅と月夜の友人
お台所に不死川さんが飛び込んで来た。
「不死川さん…」
「火傷したのか⁉︎見せてみろ! 」
不死川さんは近づくと、ひなたの腕を掴んで怪我の具合を見る。
「氷で冷やすから、座ってろ」
製氷機から氷をガシャガシャ取り出して袋に入れると、ひなたの腕を包む。
「大丈夫だよ、ちょっと当たっただけなの。熱かっただけだから」
不死川さんが凄く心配してるから、申し訳ない気持ちになる。
「…無理するなよ。お前はいつも、無理ばっかりしてる」
不死川さんはひなたのすぐ近くにいて、腕を優しく包んだまま呟いた。
ひなたの腕を覗き込むようにしているから、不死川さんの伏せられた目とか、鼻がすっと高いこととか、いつも見上げてばっかりだった不死川さんの違う顔が見えた。
不死川さんが瞬きをして、呟く。
「俺がいない所で、危ない事するなよ…」
ひなたの手を優しく握って冷やしてくれている。
「…ごめんね。でもお料理作ってただけだよ。危ない事はしてないの。不器用なだけで」
不死川さんがこんなに心配症なんて、知らなかった。
これからは気をつけてお料理しなければ。
「ひなたは分かってねェな」
不死川さんは顔を上げるとクスッと笑った。
「そうだな。気をつけてお料理の練習頑張れよ。何作ったんだ?味見してやる」
氷の袋をひなたに持たせると、オーブンの中を覗いた。
「おお、美味そうじゃねぇか。今日は昼メシ食い損なったから食べていい? 」
不死川さんはオーブンからグラタンを取り出した。
「うん!皆でお昼に待ってたんだよ。炭治郎君たちも気にしてた。どこに行ってたの? 」
椅子に座ったままひなたが聞くと、不死川さんはスプーンとランチョンマットを用意しながら答える。