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『鬼滅の刃』桃寿情炎シリアル

第4章 白梅と月夜の友人


 白梅の木が折れてしまってからというもの、輝利哉は寝込んでしまった。

 もともと高齢だったところに、ショックな事が起きてしまい、繊細な輝利哉の体力を奪ってしまったのだろうか…。

「先生、しっかりして下さい。俺があの木をなんとかしますから…」

 輝利哉の枕元で、眠る輝利哉に語りかけた不死川さんの、正座している膝の上にぽたり…と雫が落ちて、不死川さんのデニムに吸い込まれてゆく。

 不死川さんが泣いているのを見て、ひなたの胸は痛んだ。輝利哉が皆から愛されている事を感じずにはいられなかった。

「不死川さん、これ…」

 ティッシュを差し出すと、不死川さんは受け取った。

「悪い。先生の事になるとなァ、堪らなくなる」

 ひなたを見てふっと笑うと、いつもの張りのある声に戻った。

「ひなた、そろそろ帰った方が良い。暗くなるから送る」

 ひなたを促して立ち上がろうとした不死川さんに、ひなたは答える。

「まだバスもあるし大丈夫です。それより、不死川さん早く帰って下さい。昨夜はここに泊まってくれたんでしょう? 」

 輝利哉の側から離れず、ひなた家族の心配をした不死川さんは昨夜、産屋敷邸に泊まって輝利哉を一人で見てくれていた。

 今夜はひなたの両親が泊まる事になっている。

「ひなたの家族が心労で寝込んじまったら、先生が悲しむだろ?俺は大丈夫だから。くれぐれも無理するなよ」

 目力が凄くある、一見すると鋭い感じがするのに、話してみると不死川さんはとても優しい。さりげなくひなたの家族を気遣い助けてくれる。

 ひなたは兄弟がいないから、不死川さんを見ているとお兄ちゃんがいたらこんな風に頼もしいのかな、と思った。

 





 
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