第8章 ※ 誰を愛していたとしても…。
薄いブルーのシャツの、左胸の方が濡れていた。
ひなたは頬を染めて恥ずかしそうに俯く。ブラをつけていない胸はスッと無防備で、不死川の口の愛撫はねっとりと乳首に絡みついたからだ。
くちゅり、と暫く舐め、舌で転がされた乳首は不死川の愛撫をもっと欲しがっている…。
今も、不死川が唇を離したのに、まだじゅん、として頭がふわりとしていた。
「ひなた、食べよう。…悪い…大丈夫? 」
ひなたがぽーっ!となっているので、不死川は少し慌ててしまった。
こういう事を、ついやってしまう。男だから。恋人が可愛いくて全てが欲しいから。
不死川はひなたの肩をそっと抱いた。
「ごめん。嫌だった?着替えを持って来る」
「ちがう…」
「ん…-? 」
ひなたは赤い顔をして呟く。身体にはまだ快感が残っていて気持ちいい…。
「不死川さんにされたら嫌じゃない」
だからもっとして、とは言えないけど…。こういう事する不死川さんも意外で好きだ。
「…なんだよ。いちいち可愛いなァ」
不死川はほっとして、ひなたをぎゅう、と抱きしめた。
「不死川さん、エッチ」
不死川をからかうように言ったつもりだけど、やっぱり恥ずかしかった。
恋人同士だと、こういう事もあるのかなって、ドキドキしてしまって。
「さっき、シャツ越しに…、お前の胸の形が分かったんだ。なんか我慢できないくらいエロい気分になった…」
不死川はひなたから身体を離すと、照れた自分を隠すかのように食事の準備を始めた。
トレーに載せたピラフのお皿と温かいお茶も淹れてくれて、スプーンを二つ乗せてリビングのテーブルに運んだ。
この前、ここでお弁当を食べた。
ソファーに並んで座って、一緒に手を合わせる。
「いただきます! 」
隣りに座るひなたのシャツから伸びている脚が艶めかしかった。シャツの上からでも形が分かる胸に、やはり目がいってしまう。
…愈史郎が来る前に、セーターを着て貰おう…。
そんな事を考えつつ、ピラフを口にする。
「うん、美味い」
「ほんと? 」
喜ぶひなたの事を、本当に愛していると思った。
「…ありがとなァ…」
呟いていた。