第7章 ※ 鬱金香のピンクは愛の芽生え
「ひなたは変わったね。とても隊士らしくなってきた」
「耀哉さん、本当ですか⁉︎ 」
「ああ。本当だよ。正確にはまだ隊士ではないけれど、ひなたの全身から、頑張っている者特有の強さを感じる」
ひなたは、嬉しいけど恥ずかしくなった。
昨日の夕方、師範にこてんぱんにされたのだ。師範が聞いたら呆れるかも。
「私、まだまだなんです。やればやる程、駄目って気がつくの」
「それはひなたが、剣士として成長できている証だ。杏寿郎が君の事を全力で鍛え、守ってくれているからだね」
お館様であるひなたのひいお爺ちゃん。産屋敷耀哉の家で、久しぶりに皆に会って再会を喜んだひなたは、持参したお土産を渡して、産屋敷家から煉獄家にホームステイしている報告をした。
耀哉もあまねも、久しぶりに会ったひなたが、随分と元気になっているのを嬉しく思った。
「ひなた、顔色も良いですね。健やかで、表情も明るくて安心しました」
あまねも、暫く自分の手元から離れていたひなたに、会いに行きたかったけれども、他の隊士も皆同じように頑張っているので、ひなたを特別扱いはせずに杏寿郎に預けていた。
「いらっしゃい。顔を見せて」
ひなたがあまねの側に笑顔で行くと、あまねはひなたを抱きしめた。
「よく、頑張っています」
あまねの声が優しく染み渡っていく。家族に会えた喜び、迎え入れてくれる懐は温かく、愛情とはこういうものだと教えてくれる。
「今日はこちらに泊まれるの?炎柱様は休暇を下さったのですか」
「ええと…」
師範は休暇はくれてはいないけど、今は師範と顔を合わせるのが辛いんです。
とは言えない。
「お土産を渡して、孝行してくるように、言って…たかも」
はっきり言わないひなたに、耀哉もあまねも、早く帰した方が良さそうだと思った。
「今夜はゆっくりとおやすみなさい。皆も喜びます」
というわけで、久しぶりに輝利哉君やかなたちゃん達と遊んではしゃいだひなただった。
「ひなたちゃん!毱つきしよう」
「うん!やろうやろう」
産屋敷家のお庭で、鞠つきを始めたひなたと子供達は、最初は普通に鞠をついて遊んでいたけど、くいなちゃんが驚いて言った。