第7章 ※ 鬱金香のピンクは愛の芽生え
「わーっ!なんで落とし穴があるの〜っ⁉︎ 」
なんだか地面に違う気配を感じて、止まると罠だ。大きな穴が空いている。何も知らないで走れば落ち込んでしまうところだった。
「鱗滝さん、いじわる〜〜っ!!! 」
ひなたはハァハァして叫ぶ。走り続けていたので汗だくだ。
「止まるな!!気を抜かずにやれ! 」
すぐさま杏寿郎の怒号が飛んでくる。この罠だらけの鍛錬場では気を抜くと良くて大怪我、当たり前に死が待っている。
だから杏寿郎が近くで見守っているが、息を整える為にちょいちょい立ち止まるひなたの危うさに、師範として厳しい指導が止まらない。
その後を追いかけている千寿郎は、鱗滝に守られている上に、罠もほとんどを杏寿郎達が通過した後なので、それ程の危険はないが、ひなたは生身の身体で罠の中を走っているのだ。
「左手、上から刀!! 」
杏寿郎が罠が来る方向に注意を促す。
「無理!! 」
そんなの避けれるわけない!ひなたは逃げるのに必死だ。
直後、杏寿郎が降ってくる刃数本全てを日輪刀て薙ぎ散らす。
ひなたは走りながら、危険は全て煉獄さんが排除してくれる、煉獄さんがどうしてこんなにも異次元な事ができるのか不思議だけど、煉獄さんがいるから大丈夫だって、気がついた。
本当は、ひなたが一人で受けるテストだった事は忘れている。煉獄さんの凄さを再確認して、そんな煉獄さんと一緒にいられる事が嬉しくなるという、師範の思いとはまるで逆な気付きをひなたにもたらして、ハードな修行の1日が終わった。