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『鬼滅の刃』桃寿情炎シリアル

第7章 ※ 鬱金香のピンクは愛の芽生え


「煉獄さん!お待たせしました!ここから飛びます!! 」

 それでも数メートルは離れている。ここから飛んでも衝撃で身体は痛い筈だ。呼吸を使ってやろう。

「分かった! 」

 杏寿郎が再び水の中に飛び込んた。中で待っていてくれるらしい。

「産屋敷ひなた!行きますね!! 」

「よし! 」

 師範の声を受け、すぅぅ、とたっぷりの酸素を吸い込み、肺に入れる。

「全集中の呼吸……」

 師範の真似をして呟くと、世界にひなた一人きりで、ひなたが世界のような不思議な気持ちに身体が包まれていく。

「ひなた、しっかり」
「ひなたさん!頑張って! 」

 背後からの応援を受け、ますます勇気が湧いてくる。

 ひなたの身体は地面を蹴り、そのまま空中にふわっと浮いた。師範のいる水面めがけて、降りて!

 スピードはあると思うが、空中でのコントロールが効いている。杏寿郎のいる場所に着水するまでの僅かな時間だったけれど、舞うように降りる事が出来た。

 ビシャアッ!!

 水の中に落ち、滝壺は深いのでゴボゴボと沈んで行ったが、すぐに浮力で浮き上がる。師範がすぐに受け止めてくれて、滝壺の流れの中、杏寿郎の腕に引き寄せられた。

「よくやった!初めてにしては上出来だ! 」
「冷たっ! 」

 杏寿郎はひなたを支えて立ち泳ぎしている。実は泳ぎは得意ではないひなたは、杏寿郎に抱き寄せられていないと、また沈んでいきそうだ。

「煉獄さん、ごめんね。ちょっと低い所からで…」

 勝手に飛ぶ場所を変えたけれど、杏寿郎は笑顔を向けてくれた。

「君が挑戦した事が、俺は嬉しいから、良い! 」

 さっぱりと明るく言いながら、杏寿郎は笑っている。

「…煉獄さん……」

 その顔を見ていると、煉獄さんをもっと喜ばせたいって、ひなたはその瞬間思ってしまった。

「さあ、身体が冷え切る前に水から出よう。鱗滝さんと千寿郎が昼餉を用意してくれているから、いただこうか」

「うん! 」

 杏寿郎に引き寄せられながら水から上がった。

「気持ち良かった! 」

 

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