• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

『鬼滅の刃』桃寿情炎シリアル

第7章 ※ 鬱金香のピンクは愛の芽生え


「ある人がいて、未来が見えるっていうか、分かる人なの。でね、お友達が亡くなってしまう未来が見えちゃったの。お友達に生きて欲しいから、どうしたら良いと思う? 」

 宇髄はひなたの顔を見ながら聞いていた。

「そいつ、鬼殺隊? 」

「う、うん」

 宇髄は手で顎を撫でた。考えているようだ。

「その話、余りに不明瞭過ぎて答えにくいが、そいつが隊士なら、死なないように守ってやるか、そいつを今以上に不死身にするしかねぇよな? 」

「今でも充分強いの。どうしたら良いのかな」

 宇髄の目がカッと見開く。

「ハァ?誰だよ、そいつは。名前言ってみろ! 」

「私も聞いただけだから知らない人だよ。宇髄さんならどうするかなって」

 ひなたは誤魔化すように言った。宇髄さんも目力が強く、ひなたを押すほど圧がある。

「上弦相手の話をしてんのか。とにかく、死なせたくないなら、強くなるしかねぇんだよ。そいつも、その未来が見える奴もな」

「そうだよね…。ありがとう」

 宇髄から視線を離し、遠くにある松の木に目をやる。ひなたはやはり、継子になるしかないと思った。

「なぁ、ひなた」

「ん? 」

 再び顔を上げて宇髄を見ると、宇髄の赤紫色の瞳と目が合う。

「煉獄の事なのか、それは」

「ちっ、違うよ!違うからね!! 」

「へぇ。だから継子になって、ひなたちゃんは煉獄を守るつもりなのかと思った」

「だから、違う!…⁉︎ 」

 宇髄の身体をすぐ近くに感じた時には、唇が重なっていた。

「………………!! 」

 一瞬だったけど、宇髄が重なるようにしてひなたの唇に触れていた。

「俺も、お前の男候補だからな。印つけとく」

「………」

 言葉なく唇を押さえて立ち尽くすひなたにそれだけ言い残すと、宇髄はひなたの髪に触れ、早足で立ち去る。

 音もさせずに歩いて行く宇髄の後ろ姿が、とても大きく見えた。

 

/ 405ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp