第7章 ※ 鬱金香のピンクは愛の芽生え
「お館様、あまね様。ひなたを私の継子として迎える事をお許し願いたく存じます」
キリリとした瞳で、上司である耀哉とあまねを真っ直ぐに見て言った煉獄さん。
「ひなたが辛い出来事を乗り越え、鬼殺隊として生きたいという意志を見せてくれました。私は柱として、ひなたを育ててみたいと思っています」
…煉獄さん、私を育てたいって言ってくれた…。
ひなたは、耀哉の手に自分の手を滑り込ませた。もう一方の手は、あまねと繋いだ。
「耀哉さん、あまねさん。私の我儘を聞いてくれて、ありがとうございます」
耀哉はひなたの手を優しく握りしめた。
「ひなた。私達の方こそありがとう。産屋敷家の中から、隊士が誕生するのは初めてなんだよ。産屋敷家に生まれた子供は短命だったせいもあるけれど、私のように体力のない子が多くてね。…最も、最終選別を通過しなければ、隊士にはなれないから、ひなたはまだ、候補生だね」
「えっ⁉︎ 」
「ひなたはまだ、鬼殺隊の事をよく知らないものね」
あまねの言葉通り、ひなたは細かい鬼殺隊の事を知らない。
「隊士って、希望すればなれるんじゃ、ないんですか? 」
今更だけど、立ち止まり尋ねるひなたに、耀哉は微笑を浮かべている。
「最終選別の日までに実力をつけて、生き残らなくてはならないね」
あまねも頷いて続ける。
「ひなた、隊士は皆、最終選別を受けなければならないの。そこで生き抜く事が出来れば鬼殺隊として認められます」
ひなたの脳裏に、以前、耀哉が話してくれた言葉が蘇る。確か、とても厳しい世界だと言ってなかった⁉︎
そして、鬼殺隊祭で見たお墓の数…。鬼殺隊は遊びではなく、命懸けの仕事だと思い出していた。
「…私に、できるでしょうか…」
不安に襲われて情けない言葉がこぼれた。
「ひなた。逃げれば待つのは敗北だけなんだ。やると決めたなら、遺書を書いてやりなさい。出来ないのなら、杏寿郎に断りを言わねばならない」
いつになく厳しい耀哉の言葉を、ただ聞いていた。
…どうしよう!!