第7章 ※ 鬱金香のピンクは愛の芽生え
「そういう事なら、私もあまねも反対はしないよ」
耀哉は静かに言った。
「杏寿郎が、私達のひなたを保護下に置き、見ていてくれると言うのなら、安心だ。それがひなたの望む事なら、私は賛成するよ。あまね」
「はい」
あまねは耀哉の言葉に頷いた。本当は側に置いておきたいが、産屋敷家は鬼殺隊を率いている身。ひ孫が可愛いからと、鬼殺から遠ざけるような事は出来ない。
「お館様の仰る通りです。炎柱様の元で、ひなたが継子となる事は喜ばしい事でございます。ひなたがやりたい事を、私共も後押し致します」
「ありがとうございます」
杏寿郎は深々と頭を垂れ、ひなたを継子として迎える事が無事、認められた。
「耀哉さん、あまねさん!ありがとうございます! 」
ひなたの顔から笑顔が溢れる。この数日間、ひなたのそんな顔をあまり見ていなかった二人は、杏寿郎という人間だからひなたが心を開いたのたと、そう感じていた。
杏寿郎は素晴らしい子だと、耀哉は信頼を寄せている。杏寿郎の父親である槇寿郎とは深い繋がりがある。産屋敷家と煉獄家とは、古い縁があるのだ。両家とも、長い鬼殺隊の歴史を支え合いながら生きて来た。
未来から来たひなたも、やはり煉獄家との繋がりがあるのだと、嬉しく思った。
「では、ひなたの怪我が良くなり次第、迎えに参ります」
「宜しくね、杏寿郎」
杏寿郎が帰るのを見送り、耀哉とあまねと一緒にお庭を歩きながら、ひなたは先程の杏寿郎の言葉を思い出していた。