第7章 ※ 鬱金香のピンクは愛の芽生え
「待ってよ!それって煉獄さんのせいじゃないでしょ⁉︎…流星群が連れてきたんだよ、きっと間違えてあの場所に落としたんだから、誰のせいでもないよ! 」
ひなたは必死に言った。けっこう大きな声だ。耀哉の声は優しいから、その倍くらいの声で叫ぶひ孫。
「…流星群って何だ。それに…」
杏寿郎は辛そうに言った。
「あの場所はあの夜、任務から帰る道の途中だった。俺の家の方角だったし、近いと言えば近い。君があの場所にいたのは、俺に会う為だったのかと、思うといたたまれない」
「煉獄さんの家から近いの? 」
「ああ。俺の生家は駒沢村にある」
…よく分からない。ひなたはこの時代の土地勘がないのだ。駒沢村がどこなのかよく分からなかった。
「そっか…。私、煉獄さんに会いに来たからあの辺りにいたって事なんだね」
何故、自分があの場所にいたのかが分かって安心した。流星群はひなたを、煉獄さんに会えそうな場所へと運んでくれたわけだ。
「私、煉獄さんに会えたし、もう大丈夫だから。継子にして」
煉獄さんを見上げてお願いしてみる。きっと、聞いてくれる!
「…駄目だ」
「なんでよ⁉︎ 」
胸から落ちそうになってしまった。思ってもみない返事だ。
「…駄目だ。俺のせいで、これ以上、君を危険な目には遭わせられない」
杏寿郎はひなたの目を見ながら言う。
「君が継子になれば、共に頑張れる友人が増えて嬉しいと思っていた。だが、俺は君が怪我をしたり傷つけられる事が我慢ならんと気がついた」
「…れん、ごく…さん」
「俺は、君はまた元の時代に戻る方が良いと思う」
杏寿郎はひなたの瞳を見つめた。
「…やだよ…。それは駄目なの」
ひなたの瞳から涙が溢れた。あなたに生きて欲しいから来たの。煉獄さんを失いたくない…。
「煉獄さん、私を近くに置いて。頑張るから…」
言いながら泣いてしまった。