第7章 ※ 鬱金香のピンクは愛の芽生え
「俺の、継子に…? 」
「うん!つっ…継子にならないかって、煉獄さんあの日誘ってく、くれたもん! 」
咄嗟の言い訳なので、少し詰まってしまった。
煉獄さんの強い視線が刺さってくるようだ…。目力凄い…目、ギラってした。
「だから、私、戻ってきたの。約束したもん」
「俺は、約束はしていない」
杏寿郎は吐息をついた。何かを考えるように、少しの間、空をみつめる。
「それで、こちらの時代に来たのか。だとしたら、全てが俺の責任だ! 」
「…えっ…⁈ 」
杏寿郎はスクッと立ち上がる。そして部屋を出て行こうとした。
「ちょ、ちょっと待ってよ!煉獄さんっ…どうしたのっ⁉︎ 」
つかつかと、戸口まで歩いている煉獄さんを捕まえようと、ひなたは手を伸ばした。
「あんっ…いたぁい!! 」
腕を伸ばすと胸が引きつる。何故か、あの鬼はひなたの胸を面白そうに触って爪を立てた!…おかげで、傷が痛い!!
「待って…」
「ああっ!!面目無い!!! 」
杏寿郎はひなたの側に飛んで来る。ひなたが、そんな動きをするとは思わなかった。座布団に座っていたのに、杏寿郎の炎の模様の脚半めがけて飛んで来たのだ。
…この娘がお転婆な事をすっかり忘れていたぞ…。
転がるひなたを支えた杏寿郎は、胸の中に抱いたひなたと顔を見合わせる程に近くなった。
「…煉獄さん、ありがと。どうしたの? 」
少し頬を染めたひなたに見つめられ、杏寿郎の耳も僅かに染まる。
「お館様に詫びに行こうとしたんだ。君がこんな目に遭って、その理由が俺の継子になる為だったとは!お二人に謝罪をせねばならんだろう!! 」
杏寿郎はよく通る大きな声で言った。