第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
「覚悟は決まっているんだね? 」
沈黙を破るのは、優しい輝利哉の声だった。その話し方や声の感じは、耀哉にも似ていると思う。落ち着いていて、心に響いてくるのだ。
「それなら、おじいちゃんはもう、何も言わないよ。ひなたが思うように、泣かないで頑張りなさい」
「…いいの?…行っても。反対しないの…? 」
輝利哉は、愛しい孫の頭を撫でた。
「おじいちゃんは、ひなたの一番の理解者だと、思っているのは私だけだったのかな」
ひなたは、両手で顔を覆うと、ワッと泣いてしまった。
「うん…おじいちゃんは、いつだって私の一番の味方でいてくれたね…」
「それは変わらないよ。ただ、何も出来なくても良いから、無事に帰って来なさい。それだけは、約束してくれるね? 」
ひなたは何度も頷いた。
「気をつけるから。皆の迷惑にならないようにもするから」
輝利哉は優しく笑った。
「皆が君を守ろうとするだろう。君も鬼殺隊の一員である事を忘れないようにね。たとえ、隊服を着ていなくても、君は産屋敷の人間なんだ。忘れないでできるね? 」
「…うん」
ひなたはおじいちゃんに約束して、白梅にかけられているロープに手をかけた。不死川はひなたにも外せるように、結び目を解きやすくしてくれている。
「じゃ、行くね。おじいちゃん、風邪ひかないでね」
覆いを外すと、あの流星群が輝きながら現れた。
「行って来ます」
流星群の煌きがひなたに吸い寄せられるように集まり身体を包んでいく。美しい光の中にいるひなたの姿は、見守る輝利哉の目にもはっきりと見えた。