第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
「これで良いかなぁ」
鏡に映った自分をチェックして、一人呟いた。今日は初めてのデートである。
「いや、2度目かな…でも、あれはデートじゃないからな」
プラネタリウムに行ったのは、不死川さんが頑張ったひなたを連れて行ってくれたから、あの日はデートではない。
「今日が不死川さんとの初めてのデートか! 」
何を着ようか悩んで、ジャンパースカートにタートルネックにした。スラリとしたひなたによく似合う長いスカート。これにショートブーツを合わせる。
髪はポニーテールにして、メイクはこの前、甘露寺先生のメイク特集で教えてもらった可愛いセクシーなメイクにしてみた。
不死川が迎えに来てくれる。
10時過ぎ、インターフォンが鳴って不死川が玄関から入って来た。
「いらっしゃい。不死川君。今日はひなたを連れて水族館に行ってくれるんだってね。ありがとう」
「俺も休みですから」
ひなたと不死川はまだ、両親に付き合い始めた事を話していない。まだ付き合って数日だから話すタイミングがなかった。
ひなたは父と不死川の話している玄関へと駆け寄った。
「おはよう、不死川さん。じゃあお父さん、行って来るね! 」
「行ってらっしゃい。不死川さん、宜しくね」
「はい。暗くなる前に送り届けます。行って来ます」
不死川はお父さんに頭を下げ、ひなたと共に玄関を出た。
「おはよう。なァ、おばさんは? 」
庭を歩きながら不死川が聞いてくる。
「おじいちゃんの部屋だよ。水墨画を習ってるの」
不死川は納得した顔をした。
「ああ!産屋敷先生の水墨画は俺も習いたいと思ってたんだァ」
不死川の車に乗って、三番町にある不死川のマンションへと行った。半蔵門から割と近く、良い場所にある。
「不死川さん、一人暮らし長いの? 」
5階にある部屋へと向かうエレベーターの中で、不死川はコンビニの袋を持っている。途中、寄り道をして飲み物と食べ物を買って来ていた。