第6章 ※ 再びあなたに逢えたなら
不死川が冗談っぽく言うと、お母さんはニコニコ笑った。
「ええ!実弥さんならいつでも大歓迎よ。大学院のお友達も連れていらしてね」
「はい。じゃあ失礼します。ひなた、また」
「不死川さん、送るね」
ネギを置いてひなたは、不死川と一緒に玄関へと歩きだした。
「ね、今夜は飲み会があるの? 」
二人だけになって、ひなたは聞いてみた。
「そう。教授が皆を誘って食事会だァ。俺はおばさんの飯の方が良いけどな」
「お母さんのご飯って美味しい? 」
玄関を出て駐車場へと歩いた。外に出ると、不死川はひなたの手を取る。
「おばさんの作るご飯は美味いと思う。なんで? 」
不死川と手を繋いで歩くのは初めてかも。
「私もお料理上手になりたいの」
「ヘタだもんな」
すかさず言った不死川の腕をパシッと叩いた。はっきり言うんだから。
「おい、手ェ離すなよ」
「だって本当の事言うんだもん。嘘でもひなたのご飯好きとか言えないの? 」
不死川は笑い出した。お世辞は嫌いだ。今は可愛いひなたをからかいたい。
「お前は料理できなくてもいいんだよ」
「なんで? 」
車の前で、ひなたを引き寄せ、胸の中に抱きしめる。
「ひなたを愛してる。飯がまずくても気にすんな」
不死川から愛してると言われ、ひなたは蕩けそうになる。
「ほんと?でも…」
お料理は上手くなりたかった。
「だから、日曜日は約束な」
「うん」
不死川は腕の中のひなたをぎゅっと締め付ける。不死川に密着した。
「全部くれる? 」
「何を? 」
お子様なお返事をする出来立ての彼女を、泣くほど気持ち良くしたいと思った不死川だった。